私はIT業界に務めている。 IT業界では、病気で半月入院しただけで派遣先が変わってしまうものである。 ただ注目すべきはクビにはならない点である。 就職難の現代でさえも次の仕事がある、それが私のキャリアである。 このように本来キャリアとは、会社を変わろうが辞めようが、どこでも通用するものである。 そういう私から見ると、育児休業制度を利用してまでしがみ付かねばならない会社とはいったい何なのか「いったんやめてしまったらおしまい」の仕事なんて「キャリア」ではなく、いかにも「役人的オイシイ仕事」という印象を受ける。 「せっかくつかんだオイシイ仕事を手放したくない」という風に聞こえる。 そしてそのような仕事が提供できるのは、一部の大企業か役所だけである。 つまり育児休業制度を「フル活用し」「その威力を存分に発揮させる」ためには、前提として「大企業か役所」に就職していなければならない。 そして大企業か役所に就職するためには「やはり一流大学でないとダメだ」という事になり、ますます教育にカネがかかり、少子化が進む「全然少子化対策になっていない」と言えよう。
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